借金を返済していた約5年間、私は自分のことをずっと後回しにしていました。
子どもの服はすべてリユース。自分の服なんてほとんど買わなかったし、美容院で髪をきれいに整えてもらう余裕もありませんでした。
「借金があるんだから、自分にお金を使うなんてダメ」
「今は我慢するしかない」
当時は、それが借金を作った自分の責任だと思っていたんです…。
でも、任意整理を完済した今、あの頃の私に会えるなら伝えたいことがあります。
借金を返す責任はある。でも、自分を罰するように生きる必要まではなかったよ。と。
この記事では、任意整理を約5年間返済した私が、完済後に気づいた「自分を大切にすること」と「自分を甘やかすこと」の違いについてお話しします。
今まさに借金返済中で、楽しむことや自分にお金を使うことへ罪悪感を抱いている方に読んでもらえたら嬉しいです。
借金返済中、私は自分をずっと後回しにしていた

任意整理の返済中は、とにかく毎月の返済が最優先でした。
お金が入っても、すぐに返済と生活費でなくなっていく。
給料日は「お金が入って嬉しい日」というより、出ていくお金を見送る日のような感覚だったと思います。
限られたお金の中で家族5人が生活するためには、何かを削らなければいけません。
そして、真っ先に削られるのは、いつも私自身にかかるお金でした。
子どもに必要なものは買いたい。でも、自分の服や美容院は後回し。
家族には食べさせたい。でも、夫婦の分までお金が足りず、二人で昼食を抜いた休日もありました。
誰かに「我慢しなさい」と言われたわけではありません。
私自身が、心のどこかで「借金のある私は、楽しんではいけない」と思っていたのかもしれません。

借金があると、自分に使う数百円ですら「返済に回すべきだったかな」と考えちゃうんですよね……。
完済後、ようやく自分のためにお金を使えるようになった

約5年間の返済を終えたあと、私はずっと欲しかったスニーカーやApple Watchを買いました。
とはいっても、完済した瞬間に「やったー!自由だー!」と爆買いしたわけではありません(笑)
完済した実感はすぐには湧かず、翌月、翌々月と、今まで返済に回していたお金が手元に残るようになってから、じわじわと感じるようになりました。
そして少しずつ、自分のためにお金を使えるようになったのです。
欲しかったスニーカーを履く。
便利なApple Watchを使う。
スキンケアやコスメを選ぶ。
少し質の良い食材を買ってみる。
そんな一つひとつを通して、「自分のために気持ちよくお金を使えるって、こんなに嬉しいんだ」と思いました。
返済中は、必要なものを買っても罪悪感があった私。
完済後は、自分のお金で、自分が本当に欲しいものを選べる。
私にとっては、その感覚自体が大きな変化だったのだと思います。
「今まで我慢したから」が小さな免罪符になった

ただし、ここでひとつ新たな問題も発生します。
それが、
「今まで散々我慢してきたんだから、これくらいいいよね」問題(笑)
目立った爆買いをしたわけではありません。
高級ブランド品を次々に買ったわけでも、カードで大金を使ったわけでもありません。
でも、スキンケアやコスメ、食料品など、一つひとつの金額が少しずつランクアップしました。
今まで500円だったものが800円になる。
いつもより少し良い化粧品を選ぶ。
スーパーでも、「完済したんだし、このくらいいっか」と以前より気軽にカゴへ入れる。
一つひとつは、家計を壊すような金額ではありません。
それでも、いろいろな項目で“微ランク増”を繰り返せば、当然ながら毎月の支出はじわじわ増えていきます。

爆買いではないから、自分でも浪費している感覚が薄いんですよね。地味に増えていくタイプです(笑)
この経験から、私はようやく気づきました。
自分を大切にすることと、「今まで我慢したから」と何でも許すことは違う。
でも同時に、借金がある自分を罰するように、何もかも我慢する必要もなかったのです。
「自分を大切にする」と「自分を甘やかす」は何が違う?

同じものを買ったとしても、それが自分を大切にする支出になることもあれば、感情を埋めるだけの支出になることもあります。
私が考える違いは、次のとおりです。
| 比較項目 | 自分を大切にする支出 | 自分を無制限に甘やかす支出 |
|---|---|---|
| 買う理由 | 暮らしや心を本当に良くしたい | 我慢した反動や、その場の勢い |
| 予算 | 払ったあとの生活まで考える | 「これくらいなら」と積み重ねる |
| 買ったあとの気持ち | 満足感が長く続く | すぐに次のものが欲しくなる |
| 未来への影響 | 今の自分と未来の自分を大切にできる | 翌月の自分へ負担を先送りする |
| 判断の基準 | 本当に必要か、好きか | 安いか、ご褒美になるか |
高いものを買ったら浪費、安いものなら節約という単純な話ではありません。
少し高くても、長く使えて悩みを減らしてくれるものなら、満足度の高い支出になることがあります。
反対に、数百円でも、なんとなく買って後悔するものが積み重なれば、満足度の低い支出になります。
大切なのは金額だけではなく、
「これは今の私だけでなく、明日の私も喜ぶ使い方かな?」
と、一度考えてみることなのだと思います。

昨年末に財布を買い換えたのですが、すごく良い買い物でした!

今の私が、借金返済中の自分にしてあげたい5つのこと

当時の私は、返済することで精いっぱいでした。
だからこそ、今の私があの頃へ戻れるなら、次の5つを意識して生活したいと思います。
1.食事・医療・安全まで削りすぎない
節約する項目を間違えると、体調を崩し、かえって生活や仕事へ影響する可能性があります。
食事、必要な医療、季節に応じた冷暖房など、健康や安全に関わるものまで「借金があるから」と我慢しすぎないこと。
借金を返すためにも、まずは毎日を生きる自分の体が大切です。
2.少額でも「自由に使えるお金」を先に決める
自分に使うお金をすべてゼロにするのではなく、返済と生活費を確保したうえで、無理のない範囲の自由費を決めておく。
金額は、各家庭の状況によって違って当然です。
大切なのは、使うたびに罪悪感を抱くのではなく、「ここまでは使って大丈夫」と自分で線を引いておくこと。
予算内なら、お気に入りのお菓子でも、スキンケアでも、好きなものへ堂々と使っていいと思います。
3.お金を使わずに自分を満たす方法も持っておく
自分を大切にするために、必ずしも買い物をする必要はありません。
好きな飲み物をゆっくり飲む。
音楽を聴きながら散歩する。
5分だけヨガをする。
湯船に浸かる。
机の上だけでも片付けてみる。
お金を使わなくても、自分のために時間を使うことはできます。
「何も買えないから何も楽しめない」ではなく、限られた状況でも自分が心地よく過ごせる方法を、いくつか持っておくと心強いです。
4.欲しいものができたら「何のために欲しい?」と考える
買い物をする前に、
「これを使ったら、私のどんな悩みが減る?」
「本当に欲しい?それとも今の気分を変えたいだけ?」
と、一度考えてみる。
すぐに答えが出なければ、その日は買わずに帰ってもOK。
1週間経っても欲しいと思っているなら、自分にとって必要なものなのかもしれません。
すべてを我慢するのではなく、納得して選ぶことが大切です。
5.返済できた自分を、責めるより先に認める
返済中は、残っている借金ばかりに目が向きます。
「まだこんなにある」
「あと何年続くんだろう」
私も先の長さを考えて、不安になることがありました。
でも、毎月返済できたということは、その月も生活を続けながら、借金をきちんと減らしたということです。
借金を作った過去の自分を責め続けるより、「今月も返済した」という現在の自分の行動を認めてあげる。
それも、自分を雑に扱わないために必要なことだったと、今なら思います。
なお、返済のために新たな借入れをしている、生活費が足りないなど、自力での返済が難しいと感じたときは、一人で抱え込まず、弁護士・司法書士などの専門家や公的な相談窓口へ相談することも選択肢です。
借金を返すことと、自分を大切にすることは両立できる

借金を返済することは、もちろん大切です。
でも、完済は人生の最終目的ではありません。
借金を返し終わったあとにも、私たちの生活は続いていきます。
だからこそ、完済したときに、自分が何を好きだったのか、どんな暮らしをしたかったのか分からなくなるほど、自分を後回しにしなくてもよかった。
返済中の私は、もう少し自分に優しくてもよかったと思います。
一方で、完済後の私は、「今まで我慢したから」を理由に、少しずつ支出の基準を上げすぎないように気をつける必要がありました(笑)
我慢しすぎるか、好きなだけ使うか。
その二択ではありません。
必要な返済を続けながら、今の自分も、完済後の自分も大切にできるお金の使い方を探す。
それが、私の考える「自分を雑に扱わない」ということです。

まとめ:借金があっても、自分を罰し続けなくていい

借金があるからといって、自分を罰するように暮らす必要はありません。
美味しいものを食べること。
清潔な服を着ること。
疲れた日にゆっくり休むこと。
好きなことを楽しむこと。
それらは、借金を完済してから初めて許されるものではなかったのだと思います。
ただし、自分を大切にすることは、「欲しいものを何でも買っていい」という意味でもありません。
今の自分を満たしながら、未来の自分にも負担を残さない。
そのバランスを考えることこそが、本当の意味で自分を大切にすることなのかもしれません。
もし、今の私が返済中の自分へ声をかけられるなら、こう伝えます。
ちゃんと返済を続けているだけでも十分頑張っている。だから、自分まで雑に扱わなくていいんだよーーーー!!!

次の記事では、元浪費家の私が「これはお金を使っても後悔しなかった」と感じているものを、具体的にご紹介します。





コメント